スイの勉強日記

働く人のメンタルヘルス、ダイバーシティ、LGBT、人事労務関連の法律などの勉強記録

遺族厚生年金と同性パートナー

遺族厚生年金というものがあります。例えば専業主婦で夫の収入のみで生活しているような方で、夫が突然亡くなった時、夫が厚生年金保険料を支払っていれば、妻はまとまったお金を受け取ることができます。専業主婦にとっては、いきなり収入が途絶えるわけですから、安心できる仕組みですよね。

ちなみにもう少し詳しく見ていきますと、遺族厚生年金をもらえる方の条件はこんな形です。

 

亡くなった方の条件

  1. 厚生年金の被保険者(多くの民間企業に勤務されている方はこれにあたります)
  2. 厚生年金の受給資格期間が25年ある方(つまり25年間民間企業に勤めて厚生年金保険料を支払い続けていた方 など)
  3. 1級、2級の障害年金を受け取っている方

 

配偶者の条件

死亡した方によって生計を維持されていた(つまり、死亡した方と家計が同じで年額850万円以上の収入を将来にわたって有することはないと認められる)、

  1. 子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)
  2. 55歳以上の夫、父母、祖父母

 

まず専業主夫の方も増えつつあるこのご時世に、「妻」が対象であって「夫」は対象に含まれないというのが、んん?ほんとにそれでいいの?ってなるポイントですね(笑)まあでもここは実際、女性の方が低賃金になりやすく再就職がしにくい現状から見れば仕方ないところもあるのかな…。

ちなみに、民間企業勤務でなく、厚生年金に加入していない方にも同様の仕組みは用意されています。例えば自営業で国民年金の被保険者の方であれば、寡婦年金の制度など。(国民年金制度の中の遺族基礎年金は、お子さんのいらっしゃる方にのみ支給されます)

 

わたしが言いたいのは、この「妻」や「55歳以上の夫」という定義の中には同性パートナーって入っていないですよね、ということ。

専業主婦的なあり方を選択する同性パートナーはそれほど多くないと思いますが、そうしたい方、そういう状態の方もいらっしゃるでしょう。(友人でも結構安易に「パートナーに養って貰えば?」みたいなことを言う人もいます…)なんらかの事情で、一時的に働けない、もしくは、働かない選択をされる方もいらっしゃると思います。子どもがいらっしゃって、今同性のパートナーがいる方もいらっしゃるでしょう。同じ「配偶者」であるはずなのに、異性愛者と違う扱いになるのは、明らかな不平等ですよね。

パートナーが亡くなることなんて、なかなか想像しにくいことかもしれませんが、現状の制度では同性パートナーでパートナーに養ってもらっているという方やお子さんのいらっしゃる方は、なにかあった時に経済的に困窮するリスクや生活水準が下がるリスクがあると思います。

制度が変わることが一番で、不平等をなくしていってほしいと思いますが、そうできるのには相当時間がかかると思われます。だから、同性のパートナーと長いパートナーシップを結んでいきたいなら安易に仕事を辞めずに自分一人で食っていける状態で常にいなければいけないなと思いますし、貯金をたくさんしておくに越したことはないなと思います。

 

今日はここまで。ではまた!